「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について話します。後編


おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。最近マスクを被る機会が減った日陰です。
あれ、暑いんだもの。
さて、前回からの続き、「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について。
ロール(役割)とキャラクター(個性)は違うんだよという話を前回しました。
では、役割とはどんな物があるでしょう?
一つのキャラクターが受け持つ「役割」は、実は場面や状況にによって異なり、一つではありません。
例えば、戦闘時での「役割」は、前衛、後衛、回復役など。
情報収集時では、交渉、探索、調査など、その仕事や技能によって変わります。
この辺りは、大概のTRPGがシステム的にもそうなってるので分りやすいですね。
また、物語の中での役割として、ストーリーを牽引する「主人公的ポジション」や、知恵を貸し知的支援をする「アドバイザー」、とにかく戦闘力だけは飛び抜けている「護衛者」、周りを和ませる「マスコット(もしくは「うっかり八兵衛」)」など。
物語の中に登場する人物達は、けして万能ではなく、それぞれが欠けた部分を補いながら物語を紡ぎ上げていきます。
この辺りが個性(キャラクター)と混同しやすい所なのですが、状況によって異なる物の、その中ではある程度パターンが存在し、個性ほど多様性は求められていません。
物語を牽引する「主人公的ポジション」という役割の中で、キャラクターとしてネガティブだったり、ポジテブだったり、肉食系だったり草食系だったりという違いはあれど、その成すべき役割は同じです。
では、「ホラーの登場人物としての役割」は?
「恐怖に打ち勝ちながら、事件の真相を暴く事」

端的に言ってしまえば、これしかありません。
当たり前じゃんって声も聞こえてきそうですが、実際にやってみると、割と「ホラーである」という部分が意識から飛んで「ゲームクリア」の為に、攻略することを意識していたり、逆にゲームとして「真相を暴く事」を忘れ、怪現象を追い回しているだけになったりしてることが、多々あります。
分りやすく言えば、おなじみクトゥルフ神話TRPGの正気度チェック。通称SANチェック。
あれは、マインドアタックじゃありません。
あくまで恐怖を受け、その中で正気を保っていられるかのチェックです。
例えSANチェックに成功しても、怖い物は怖いのです。

「よーしSANチェックに耐えた!こちらからの反撃だ!」
まぁ、それでシステム的には正しいんですが。
おかしいですよね?
反撃するにしても、「恐怖に打ち勝ちながら」反撃しましょう。
それが「ホラーの登場人物の役割を演じること」だと思います。
さて。
「事件の真相を暴く事」と言いましたが。
何故「事件を解決すること」ではないのか。
これは、キーパーのシナリオの好みにもよるので、今までの話の中でも本当に「私の持論」でしかないんですが。
ホラーのシナリオって、全部解決するのは、略無理だと思います。
だって、テーマが「恐怖」ですから。
解決可能であれば、そこで「恐怖」は薄れてしまうと思います。
勿論、探索者達が今目の前にある怪異に対して、ある程度の解決は目指せると思います。
が、根本的には無理って場合が多いんじゃないですかね。
例え地下道に巣くうグール達を殲滅しても、グールという種を根絶させたわけではないので、いずれまた地下はおぞましいグールに占拠されてしまうかもしれないし、深き者どもを蹴散らしたところで、ルルイエに眠る御大が消えるわけではない。
大切なのは「知る事」
世界に何が起きているのか、目の前の怪異は何が原因なのか。
その人知を超える世界を垣間見て、人類では手出しの出来ない現実を知り、いずれやって来るかもしれない破滅の時を恐れ戦く。
それが「クトゥルフの世界」だと思います。
「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」というのは、他のファンタジーやSFといったジャンルのロールとは、まず根底が違うと思います。
ホラーの物語の登場人物に「勝者」は存在しません。
その場を凌ぎ切れたとしても、破滅の時から完全に逃れる事は出来ないのです。
ホラー小説や怪奇物語の中の登場人物が、プレイヤーのキャラクターです。
どう立ち回り、どうロールプレイをすれば「ホラーの登場人物」として楽しめるのかは、多くのホラーの物語の中にヒントがあると思います。
次回は「クトゥルフっぽい物」をテーマに話したいと思います。
ルールブックの中だけが、クトゥルフの世界じゃありません。

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