黒船がやってきた。
電源不要ゲームジャンルという、コミケの中でもかなり特殊で他ジャンルとの関連性もほぼ無い、まさに幕末日本のような閉鎖的な島国に、ニコニコ動画を原動力とした黒船がやってきた。
クトゥルフ神話のリプレイをニコニコ動画にアップし大人気を博しているサークルが、コミケに出展してきたのだ。
彼らは初参加、もしくは1,2回程度の参加にも関わらず、今回ひさしぶりに電源不要島に復活した「壁サークル」に配置された。
いやむしろ、彼らのために「壁」が用意されたのかもしれない。
そして彼らは壁サークルに相応しい冊数とスタッフ数を携え、コミケに乗り込んできていた。
※「壁サークル」とは壁際に配置されるサークルのことで、荷物を置くスペースが一般よりも大きいため、大部数の頒布数が見込まれるサークルが配置される。ここに配置されると一般的には「大手サークル」と呼んでも差し支えない。
黒船は新しい波を呼び起こした。
壁サークルに並ぶ人だかりが、明らかにこれまでの島国に来ていた人たちと違う。
若い。
そして女性比率が高い。
開幕直後から電源不要ゲーム島に並ぶほどの人が集まることなんてなかったのに、はじめからもう人だかりである。
こうして黒船に呼び寄せられた新しい波が、一気に電源不要ゲーム島という小さな島国を飲み込んだのだ。
我々島国で活動してきた身としては、これをどう捉えればいいのだろうか。
攘夷だ、尊皇だ、開国だと、大騒ぎすればいいのだろうか。
それともただ指を咥えて見てるだけになってしまうのだろうか。
はたまた見なかった振りをしてこれまで通りの活動を続けるのだろうか。
もちろんどう反応するかは人それぞれだし、それに正解などありはしない。
本当の黒船の場合は何千万人という国民の将来がかかった問題なので「人それぞれ」なんて言ってられなかったが、コミケの問題はそのサークルが個々人で判断すべき問題である。
周りなんて気にせず、淡々と自分の活動のペースを守るっていうのも、それは尊重されるべき方針であろう。
さてAHCはどうしよう。
歴史に倣うのであれば、黒船が持つ技術を吸収した上で対等の立場までのし上がる、ということになるだろう。
さあどうしたもんか。
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