前回より

なぜ世の中にこれだけの種類のカメラがあるのか。
一眼レフがありミラーレスがありコンパクトデジカメがあり、その中でも大きさや性能・機能がそれぞれ様々に違うわけだが、なぜ世の中にはそれほどの違いがあるカメラがこれほどの種類あるのだろうか。

 

それは使い方によって求められるカメラが違うからだ。

例えばオレのカメラの使い分けの一例を挙げると、オレは仕事でも写真を撮る(写真を撮るのが仕事ではなく、仕事の一環として写真を撮る)ので、失敗できない場面かつ念のため広めに撮影した上でトリミングできるようにという意味でフルサイズカメラ(6D2)を使い、またとにかく連写すれば失敗も減るだろうということでキヤノンの連写番長7D2を持っている。
また、プライベートやAHCの活動において、ここぞという時はやはり画質面などで優秀な部分が多いフルサイズで撮ることが多くなる。
次に、手ぶれ防止が強い・雨にも強い・一眼レフよりは小さい、つまりどんな状況でも対応できるオールラウンダーのE-M5Ⅱが、仕事でも取材でもプライベートでもそつなくこなしてくれる。
常にいつでもどこでもどんな時でも使えるというのは、こんな心強いことはない。
そしてどうやっても荷物を減らしたいとき、本当に気軽に散歩感覚でスナップしたいときのためのPenPM2がいて、ある程度気合い入れてスナップしたい時、そしてある程度なんでも対応したいための時のためにGX7MK2がいると。
休日の買い物やゲームカフェへの移動の途中でのスナップなんかで、ごつい一眼レフカメラを持っていっても、重くて疲れるだけでなく、カフェなどに持ち込んだら割と邪魔になるので避けたいところなのだ。
そういう意味での本体の大きさや重さは本当に重要だ。
カメラを買ったは良いけど「重いしでかいし」と持ち出さなくなってしまったら本末転倒もいいところである。
最近外歩きにはGX7MK2を持ち出しているが、こいつはスナップさせてくれる気になるナイスガイだ。

 

冬の銀閣寺
冬の銀閣寺 posted by (C)あまおちりん

どれも一長一短なんだよね。
フルサイズの6D2や連射番長の7D2は、どうしてもでかいし重い。
これはレンズにも言えることで、事前にどんな撮影をするのかが分かっていれば使うレンズを絞れるのでなんとか気合い入れてシステムを揃えることができるが、そうだ撮影に行こうと急に思い立った時に、ではあらゆる状況に対応するためのレンズを全て持っていこうとしたとしても、重さ的にかなりつらいものがある。
では小さいシステムにしたらどうかと言えば、これは一言では言えないのだが、やはりフルサイズに比べれば表現の幅が狭くなってしまうのは否めない。
特に暗いところや夜などは、フルサイズの安心感は大きなものがある。

写真は最後は光学の世界、つまり物理の世界なので、物理的な大きさを打開することは今のところ無理なのだ。
だから「でかいけど綺麗」と「小さいけどそこそこ」と、どこかでバランスを取らなければならない。
カメラ本体もレンズも。

この他にも色々と細かい部分で違いがあるが、結局「これ1台あれば全てのニーズをカバーすることができる」なんてカメラがあったら、もうそれしか売られないようになるだろう。
たぶん100万でもオレなら買っちゃうかな。
それ以外がいらなくなるんだから。

だからいっぱい買っちゃうんだよね、「こういう時のためのカメラ」という言い訳をしながら。
というわけで、今日も理想のカメラシステムを追い求めて色々と悩んでしまうわけなのだ。